オンラインセミナーとは、インターネット上で開催するセミナー のことで、「Webセミナー」や「ウェビナー」とも呼ばれます。専用の会議ツールを使い、離れた場所にいる参加者とリアルタイムでつながるのが一般的なスタイルです。
オンラインセミナーは、コロナ禍で在宅ワークやリモートワークが普及したことにより、場所を選ばずに開催・参加できる便利なセミナーとして、今や現地開催セミナーを上回る人気でビジネスに活用されており、これからビジネスをする上で、欠かせない手段であることは間違いありません!
ここでは、オンラインセミナーのメリット・デメリットを踏まえ、セミナービジネスの効果を高めるための 運営について詳しく紹介します。
オンラインセミナーのメリット・デメリット

配信側 | 参加者側 | |
メリット | ・費用、時間のコストを抑えられる・場所を問わず開催できる | ・場所を問わず参加できる・会場まで行く費用を抑えられる |
デメリット | ・設備・通信トラブルが起こるリスクがある | ・集中力の維持が難しい |
オンラインセミナーのメリット
オンラインセミナーには、参加者・主催者の両方にとって、現地開催にはない魅力がたくさんあります。ここでは、特に大きなメリットを4つ紹介します。
1. 費用や時間を大幅にカットできる
オンラインなら、会場費・移動費・運営コストをグッと抑えられます。
現地開催だと、大人数が入る会場の確保や、参加者の受付、場合によっては飲み物や軽食の準備も必要になります。でもオンラインなら、配信環境さえ整えばOK! 必要な準備も最小限で済み、効率よくセミナーを開催できます。
2. どこからでも開催できる
オンラインセミナーは、ネット環境と配信機材(カメラやマイクなど)があれば、場所を選ばず開催可能!
会場の予約が不要なので、スケジュール調整もラクになり、開催頻度を増やしやすい のもメリット。セミナーを定期的に開催することで、参加者も都合の良い日を選びやすくなります。
3. どこに住んでいても参加できる
オンラインなら、全国どこからでも参加OK!
現地開催のセミナーだと、「行きたいけど遠い…」 という理由で諦める人もいます。でもオンラインなら、インターネットさえあれば気軽に参加できるので、地理的な制約を気にせず、多くの人に情報を届けられます。
4. 交通費や宿泊費がかからない
現地開催のセミナーでは、会場までの交通費や、場合によっては宿泊費・食費もかかることがあります。でもオンラインなら、自宅からそのまま参加できるので、余計なコストがゼロ!
さらに、開始時間ギリギリまでリラックスして過ごせるのも嬉しいポイントです。
オンラインセミナーのデメリット
オンラインセミナーにはたくさんのメリットがありますが、注意しておきたいポイントもあります。
1. 通信トラブルや機材トラブルのリスク
オンラインセミナーはインターネットを使って配信するため、回線が不安定になったり、音声や映像が途切れたりすることがあります。 これが起こると、参加者がストレスを感じ、せっかくの内容がしっかり伝わらない…なんてことも。
2. 参加者の集中力が続きにくい
オンラインだと、ついスマホを見たり、他のことをしてしまったりしがち。 また、講師側からも参加者の表情や反応が見えにくいため、「ちゃんと伝わっているかな?」と不安になることもあります。
オンラインセミナーならではの課題もありますが、事前に準備しておけばしっかり対策できます! デメリットを把握しつつ、上手に活用していきましょう!
オンラインセミナーの目的をはっきりさせよう!
オンラインセミナーを成功させるためには、「何のために開催するのか?」を明確にすることがとても大切です。単に情報を伝えるだけなら、ブログやSNSでも十分かもしれません。それでもセミナー形式で行うのは、参加者と直接つながることで得たい成果があるからですよね。
たとえば、
✅ 自社の商品やサービスをもっと多くの人に知ってもらいたい!
✅ 新しいお客さんを増やし、関係を深めたい!
✅ すでにいるお客さんにもっと満足してもらい、リピーターになってほしい!
など、目的によってセミナーの内容やターゲットも変わってきます。
目的がはっきりすると、セミナーの成果を測る基準も作りやすくなります。
「何人の参加者を集める?」「セミナー後にどのくらい申し込みを増やしたい?」など、目標を決めておけば、開催後の振り返りや改善もしやすくなります。
また、目的を明確にすることで「どんな人に向けて、どんな内容を届けるべきか?」が見えてきます。ターゲット層にピッタリ合った集客方法を考えるためにも、まずはセミナーを通じて何を実現したいのかをしっかり決めておきましょう!
オンラインセミナーの運営の8ステップ

次に、オンラインセミナーをスムーズに進めるための全体の流れを8つのステップで見ていきます。
Step1:テーマの選定
まず最初に決めるべきなのが、セミナーのテーマです。
自分の得意な分野を活かしつつ、参加者が「聞いてみたい!」と思うような内容を考えましょう。
たとえば、
✅ 業界の最新トレンド
✅ よくある課題とその解決策
✅ 成功事例の紹介
など、参加者の悩みを解決できるようなテーマだと、興味を持ってもらいやすくなります。
また、ターゲットを明確にすることもポイントです。
初心者向けなのか、すでに知識のある人向けなのかによって、伝え方や内容が変わるので、最初にしっかり考えておきましょう。
Step2:コンテンツ作成
テーマが決まったら、次はセミナーで使用する資料やスライドを作成します。
ここで大切なのは、「わかりやすさ」と「視覚的な工夫」です。
🔹ポイントをシンプルにまとめる
スライドに情報を詰め込みすぎると、参加者は内容を理解しづらくなってしまいます。
一つのスライドには、1つのメッセージを意識すると、伝わりやすくなります。
🔹視覚的に伝える
文章だけでなく、図表・グラフ・イラストを活用すると、理解が深まりやすくなります。
特に、データや手順を説明する際には、図解を入れることで直感的に伝わるようになります。
🔹参加者が「行動につなげられる内容」にする
セミナーを聞いた後、「明日から実践できる!」と思ってもらえる内容にすることも重要です。
そのために、具体的なノウハウや事例を盛り込むと、参加者の満足度が上がります。
Step3:マーケティング・プロモーション
オンラインセミナーを開催するにあたり、まず「集客」がカギになります。そのためには、SNS・メール・ウェブサイトなどを活用し、ターゲットに効果的にアプローチすることが大切です。ツールごとの役割や目的をしっかり理解し、戦略的に組み合わせていきましょう!
🔹SNS(Facebook・Instagram・X など)
役割:画像や動画、有益な情報などを投稿し、ターゲットの興味を引く。
目的:「何だろう」「もっと知りたい!」と思わせ、ウェブサイトにアクセスしてもらう。
🔹ウェブサイト(サービスの紹介ページ)
役割:セミナーやサービスの詳しい情報を載せておく。
目的:「もっと知りたい!」と思った人に、メールマガジンや無料メール講座に登録してもらう。
🔹メール(直接お知らせを送る手段)
役割:メールマガジンを通じて、あなたやサービスについて知ってもらう。
目的:信頼関係を築き、サービスへの関心を高めオンラインセミナーに申し込んでもらう。
このようにSNS、メール、ウェブサイトを組み合わせて、「見つけてもらいやすく」「わかりやすく」「もっと知りたい!」と思ってもらえるように工夫するのが広報活動のコツです!
また、オンラインセミナーの集客はSNSだけではありません!全部をここに記載すると長くなってしまうため興味のある方は「オンラインセミナーの効果的な集客方法」をご覧ください。
Step4:オンライン配信の設定
オンラインセミナーを配信するには、「配信ツール」や「プラットフォーム」を上手に活用することが大切です。
たとえば、Zoom(ズーム)やYouTubeライブなどのツールを使うと、遠くにいる人ともリアルタイムでつながり、チャットで質問したり、画面を共有して資料を見せたりできます。こうしたツールをうまく使うことで、講師はスムーズに進行でき、参加者もストレスなく楽しめます。
また、録画機能 を活用すれば、当日参加できなかった人にもセミナーの内容を届けられるので、より多くの人に情報を届けることができます。
初めて使う方は「オンラインセミナー配信方法」に詳しく記載していますので、参考にしてみてください!
Step5:参加者の管理
セミナーに参加する人は、 自社のサービスや商品に興味を持つ貴重な見込み顧客(リード)で財産です。
❌もし管理しないと…
・参加者リストが整理されず、 次回のセミナーや商品案内の機会を失う
・フォローがないと、 興味を持ってくれた人が離れてしまう
⭕しっかり管理すると…
・CRM(顧客管理ツール)で 参加者情報を蓄積し、継続的にアプローチできる
・過去のセミナー履歴や関心のあるテーマに合わせた情報提供が可能に!
👉 参加者データを活用し、 長期的な関係を築くことで売上アップにつなげましょう!
オンラインセミナーを運営するうえで必ず押さえておくポイントは次の3つです。
1. 事前にリストを作る
申し込みがあった人の名前やメールアドレス をまとめておくと、必要な情報をスムーズに送れます。
2. リマインドを送る
セミナーの日が近づいたら、参加者にリマインドメール を送りましょう。リマインドメールは開催日前日だけでなく、数日前から何回か送ると忘れられにくくなります。
3. 質問や感想を受け取る仕組みを作る
チャットやアンケートを活用して、参加者の質問や感想を受け取る仕組みを用意すると、セミナーの満足度がアップします。
運営を効率化し、負担を減らせる
参加受付の煩雑さやコスト削減など、さまざまな課題を解決する方法として挙げられるのが、セミナー管理システムの活用です。参加者管理がしっかりできていれば、 セミナー運営の負担を軽減 できます。
❌もし管理をしないと…
・申し込み状況や参加者リストを手作業で管理するとミスが増え、時間もかかる
・質問や問い合わせ対応が煩雑になり、 運営がスムーズに進まない
⭕適切に管理すると…
・メール配信ツールでリマインドやフォローを自動化!
・申し込み・決済・出席データをシステム化し、手間を削減!
👉 管理を効率化すれば、より効果的なセミナー運営が可能になります!
※関連記事:効率用の良い運営方法~業務の仕分け方~
Step6:事前準備
オンラインセミナーで困るのは「技術的なトラブル」です。たとえば「声が聞こえない」「画面が映らない」といった問題が起こると、スムーズな進行が難しくなります。これを防ぐために、次の3つの準備 をしておきましょう。
1. リハーサルをする
本番前に、同じ機材を使ってテストを行いましょう。音声や映像がきちんと届くか、資料が正しく表示されるかを確認しておくことで、安心して本番を迎えられます。
2. ネット環境をチェックする
インターネットが不安定だと、音声が止まったり、映像が途切れたりします。Wi-Fiがちゃんとつながるかなど、事前に通信環境を確認し、必要ならケーブルを使って直接ネットにつなぎましょう。
3. サポートをお願いする
セミナー中にトラブルがあっても、自分一人で対応するのは大変です。誰か手伝ってくれる人(アシスタント)にそばにいてもらうと、困ったときに助けてもらえます。
このほか、セミナーをスムーズに進行するためには、当日のタイムスケジュールや段取りの共有などこのほかにも押さえておきたい準備があります。司会台本の作り方など含め、興味のある方は「セミナー当日失敗しないための事前準備」をご覧ください。ご覧
Step7:当日の運営
オンラインセミナーの当日は、スムーズな進行 が鍵になります。参加者が快適に参加できるよう、3つのポイント を意識しましょう!
1. 最初にルールを説明する
セミナーが始まる前に、「質問はチャットに記入する」や「マイクは必要なときだけONにする」といったルールを簡単に説明します。これで、参加者が安心して受講できます。
2. 時間を守る
セミナー時間が長すぎると、参加者の集中力が続きません。あらかじめ話す時間や、休憩のタイミングなどを決めておきましょう。また、事前に休憩のタイミングを参加者に伝えておくことで、セミナーに集中してもらいやすくなったりします。
3. 質問や感想の時間を作る
セミナーの最後に、参加者が質問や感想をシェアする時間 を作ることで、より満足度の高いセミナーになります。
オンラインセミナーでは、参加者の集中力が途切れると離脱しやすいといったデメリットがありますが、チャットやブレイクアウトルームなどのツールを活用することで、参加者と密にコミュケーションを取ることも可能です。具体的なツールの使い方は「オンラインセミナー当日のツール活用」で詳しく紹介しています。
Step8:フォローアップ
オンラインセミナーが終わった後は、参加者・欠席者両方に対しフォローアップを行うことが大切です。そのために、次の3つのことをすると良いです。
1. お礼のメールを送る
セミナーに参加してくれたことに感謝を伝えるメールを送ります。「参加してくれてありがとう!」や「また次のセミナーで会いましょう!」という一言があると、継続した関係性の構築につながりやすいです。
2. アンケートをお願いする
「セミナーでよかったところは?」「もっと知りたいことは?」といった質問をアンケートで送ります。アンケートを集めることで、次回のセミナーをもっと良くするヒントが見つかります。
3. 次のお知らせを送る
「次のセミナーはこちら!」といったお知らせを送ると、リピート参加のきっかけになります。興味を持ってもらえるような内容を意識しましょう。
フォローアップの際のポイントについては具体例を「オンラインセミナー後のフォローアップ」で紹介してますので、良かったらご覧ください。
まとめ
ここまで、オンラインセミナーをスムーズに進めるための8つのステップを解説しました。
オンラインセミナーは、ビジネスの成長や情報発信のための強力な手段ですが、あくまで目的達成のためのツールの一つです。そのため、できる限り効率よく運営し、効果を最大化することが重要です。
成功のカギは、①目的の明確化 ②効果的な集客 ③適切なツールの選定 ④スムーズな運営 ⑤フォローアップ の5つです。まず、目的を明確にし、それに沿った集客戦略を立てましょう。SNSやプレスリリース、ランディングページの活用で、ターゲットに効率よくリーチできます。配信ツールも、参加人数や目的に合ったものを選び、事前リハーサルで操作ミスを防ぐことが大切です。
また、当日は進行管理を徹底し、トラブル対策を万全に。セミナー後はフォローメールやアンケートを活用し、次回の改善につなげることで、より質の高いセミナーを提供できます。
初めてでも、適切な準備をすればスムーズに運営可能です。ぜひ一歩踏み出し、オンラインセミナーを成功させましょう!